■業務時間外の連絡は、どのように影響するのか?
近年、スマートフォンやタブレットが普及し、簡単に連絡できるデバイスやツールが豊富になりました。利便性が高くなったため、業務時間外に取引先や会社からの連絡に対応する機会も増えてきているのではないでしょうか。
仕事をする上で便利になる一方、いつでも連絡が取れる便利さによって、業務時間内と業務時間外の区別がつけられにくくなっているという声も耳にします。
特に、業務時間外にくる取引先からのクレームや上司からの叱責等の連絡は、従業員の精神的な負荷が大きく、近年問題視されている「過労死」「過労自殺」の多くは、こういった理由が原因となっているようです。昨今の働き方改革が騒がれている中で、最悪の状況を引き起こさないためにも、意識を変えてリスクを防ぐ必要があります。
■業務時間外の連絡とはどこからなのか?
では、どのような連絡が業務内となるのでしょうか。
業務時間外に業務に関する電話をすることは、労働基準法から見ても“労働”と判断されます。メールや皆さんがよく利用しているSNS(LINE,Skypeなど)の場合、労働であることの明確な基準はありませんが返信を強制すると業務時間と判断されます。
世界的にみると、ある国の企業では、時間帯によってメールの送受信を制限する、サーバーをダウンさせておくといった措置をとっているようです。制限を設けてメールの禁止を法案として協議している国もあります。
便利になった一方で、業務との境が曖昧になりグレーゾーンとなっている連絡手段については、今後何らかの改革が行われるのではないかと想定されています。
■実際の対処方法とは?
取引先からの連絡を受けることが多い職種は、業務時間外の対応はできかねる旨を会社が通達する、業務時間終了後に電話をかけてきた方に対し受付を終了するアナウンスを流す等の対策を行う企業も増えつつあります。
従業員も、就業後の連絡を業務と意識せずに行っているケースもありますが、時代の変化に対応し、意識を改革していく必要がありそうです。
もちろん、そうはいっても現状ではどうしてもやむを得ない場合もあると思います。業務時間外に連絡を取らなければならない状況もあるかもしれませんが、受けての気持ちや状況も考慮した上で連絡をとることをお勧めします。
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